Kanji code of this file is Shift-JIS code.

    MS-DOS, UNIX OS 共用テキスト画面制御関数集 disp_ctr ver. 1.82
                                        Programmed by Kenzi NOIKE

disp_ctr.c は、エスケープシーケンスを用いてテキスト画面制御を
容易に行うための関数集である。テキスト表示関数は、printf を
拡張した形の呼出し形式で実現しているので、curses よりは馴染み
やすいと思う。ただし、curses と異なり、/etc/termcap ファイルを
参照していないので、環境によっては、正しく動作しない可能性も
ある。とりあえず、MS-DOS 上では問題なく動作し、筆者が試せる
環境(Linux, FreeBSD, NEWS OS 上)でもほとんどの関数について、
動作することを確認している。

とりあえず、デモを見て、それのソースを参考にして欲しい。わからない
ところは、気軽に野池にきいてほしい。
disp_ctr.tgz を展開すると、

  Makefile			デモを作るためのメイクファイル
  disp_ctr.txt		disp_ctr の説明書
  disp_ctr.h		disp_ctr 用ヘッダファイル
  disp_ctr.c		disp_ctr 本体
  dispdemo.c		disp_ctr 超簡易デモ

の 5 ファイルが現れるので、

  % make depend
  % make

とする。あるいは、

  % cc -o dispdemo -DUNIX dispdemo.c disp_ctr.c

とする。すると、dispdemo(と disp_ctr.o と dispdemo.o)が生成
されるので、

  % dispdemo

として実行する。こんな感じである。

disp_ctr.c に収められている関数を使用するソースファイルは、
disp_ctr.h を #include しなければならない。また、(よくない
仕様であるが)disp_ctr.h を #include する前に、stdio.h を
#include しておく必要がある。

disp_ctr.c を Linux, FreeBSD, NEWS OS 上でコンパイルするときは、
定数 UNIX を定義する必要がある。たとえば、

    cc -c -DUNIX disp_ctr.c

などとする。

disp_ctr.c に収められている関数を使用して出力した文字列等を
ファイルにリダイレクトすると、多くの場合、エスケープシーケンス
コードがじゃまになり見づらくなる(MS-DOS 上の場合、miel 等の
エスケープシーケンス対応ビューワを使用すれば問題無い)。
そのようなときは、筆者が別途配布している esccut でフィルタリングし、
リダイレクトするとよい。

disp_ctr.c には、次の関数が収められている。


テキスト文字表示色を num 番に設定する。

int color(int num)

num == 0 -> 黒
num == 1 -> 青
num == 2 -> 赤
num == 3 -> 紫(ピンク)
num == 4 -> 緑
num == 5 -> 水色
num == 6 -> 黄色
num == 7 -> 白
num == -1 -> 規定の色(デフォルトの色)に戻す


テキスト表示背景色を num 番に設定する。

int r_color(int num)


MS-DOS 上の場合、テキスト文字表示色を、点滅する num 番に設定する。
(UNIX OS 上の場合、テキスト文字表示を、太字フォントに設定する。)

int b_color(int num)


MS-DOS 上の場合、テキスト表示背景色を、点滅する num 番に設定する。
(UNIX OS 上の場合、テキスト文字表示を、太字フォントに設定する。)

int br_color(int num)


カーソル位置を座標(x, y) へ移動する。
座標は、左上が(1, 1)である。

int xy(int x, int y)


拡張 printf 関数群
c が付く関数は、テキスト文字表示色を指定できる。
rc が付く関数は、テキスト表示背景色を指定できる。
brc が付く関数は、テキスト表示点滅背景色を指定できる。
(UNIX OS 上の場合、テキスト文字表示を太字フォントに設定し、背景色を設定する。)
x が付く関数は、テキスト文字表示 x 座標を指定できる。(x >= 1)
y が付く関数は、テキスト文字表示 y 座標を指定できる。(y >= 1)

int c_printf(int c, char *format, ...)
int rc_printf(int c, char *format, ...)
int bc_printf(int c, char *format, ...)
int brc_printf(int c, char *format, ...)
int xy_printf(int x, int y, char *format, ...)
int xyc_printf(int x, int y, int c, char *format, ...)
int xyrc_printf(int x, int y, int c, char *format, ...)
int xybc_printf(int x, int y, int c, char *format, ...)
int xybrc_printf(int x, int y, int c, char *format, ...)


拡張 scanf 関数群
c が付く関数は、scan 時のテキスト文字表示色を指定できる。
rc が付く関数は、scan 時のテキスト表示背景色を指定できる。
brc が付く関数は、scan 時のテキスト表示点滅背景色を指定できる。
x が付く関数は、scan 時のテキスト文字表示 x 座標を指定できる。(x >= 1)
y が付く関数は、scan 時のテキスト文字表示 y 座標を指定できる。(y >= 1)
int c_scanf(int c, char *format, ...)
int rc_scanf(int c, char *format, ...)
int bc_scanf(int c, char *format, ...)
int brc_scanf(int c, char *format, ...)
int xy_scanf(int x, int y, char *format, ...)
int xyc_scanf(int x, int y, int c, char *format, ...)
int xyrc_scanf(int x, int y, int c, char *format, ...)
int xybc_scanf(int x, int y, int c, char *format, ...)
int xybrc_scanf(int x, int y, int c, char *format, ...)


カーソル位置から右端までを消去

int clr_to_right(void)


現在行の座標 x から右端までを消去

int x_clr_to_right(int x)


現在行の相対座標 x から右端までを消去

int rel_x_clr_to_right(int x)


座標 x, y から右端までを消去

int xy_clr_to_right(int x, int y)


カーソル位置から左端までを消去

int clr_to_left(void)


座標 x, y から左端までを消去

int xy_clr_to_left(int x, int y)


現在行の座標 x から左端までを消去

int x_clr_to_left(int x)


現在行の相対座標 x から左端までを消去

int rel_x_clr_to_left(int x)


カーソル位置の行を消去

int clr_line(void)


座標 y の行を消去

int y_clr_line(int y)


座標 x, y の行を消去

int xy_clr_line(int x, int y)


テキスト画面消去(ESC * は 98 特有らしいので、ESC[2Jに直した

int cls(void)


ys 行から ye 行までを消去

void clr_w_y(int ys, int ye)


xs 桁から xe 桁までを消去

void clr_w_x(int xs, int xe)


座標(left, top) と座標(right, bottom) を対角点とする長方形領域を消去

void clr_w_xy(int left, int top, int right, int bottom)


拡張 fprintf 関数群
エスケープ文字列を含んだファイルを作るときなどに使用する。
    fp = stdout -> 標準出力
    fp = strprn -> プリンタ
(MS-DOS 上で fp = (nul ファイルへのポインタ) -> 非表示モード)
	という具合に、出力先を簡単に切り替えたいときなどにも使用できる。

c が付く関数は、テキスト文字表示色を指定できる。
rc が付く関数は、テキスト表示背景色を指定できる。
brc が付く関数は、テキスト表示点滅背景色を指定できる。
x が付く関数は、テキスト文字表示 x 座標を指定できる。(x >= 1)
y が付く関数は、テキスト文字表示 y 座標を指定できる。(y >= 1)

int c_fprintf(int c, FILE *fp, char *format, ...)
int rc_fprintf(int c, FILE *fp, char *format, ...)
int bc_fprintf(int c, FILE *fp, char *format, ...)
int brc_fprintf(int c, FILE *fp, char *format, ...)
int xy_fprintf(int x, int y, FILE *fp, char *format, ...)
int xyc_fprintf(int x, int y, int c, FILE *fp, char *format, ...)
int xyrc_fprintf(int x, int y, int c, FILE *fp, char *format, ...)
int xybc_fprintf(int x, int y, int c, FILE *fp, char *format, ...)
int xybrc_fprintf(int x, int y, int c, FILE *fp, char *format, ...)


カーソルのある行から下を l 行削除し、以降の行を上に詰める。
カーソル位置は詰められた行の左端になる。
最終行を超えての削除は行わない。
l = 0 は l = 1 と同様に処理される。

int del_line(int l)


カーソルを座標(x, y) に移動し、del_line 関数を実行する。
int xy_del_line(int x, int y, int l)


カーソルの行以降を l 行下に移動し、空白の l 行を挿入する。
カーソルは先頭の挿入行の左端に移動する。
挿入行が最終行を超えたり、移動する行が最終行を超えた場合は、
その超えた行は失われる。l = 0 は、l = 1 と同様に処理される。

int ins_line(int l)


カーソルを座標(x, y) に移動し、ins_line 関数を実行する。

int xy_ins_line(int x, int y, int l)


カーソルを y 行上に移動する。
最上行より上を指定しても、スクロールしない。
y = 0 は、y = 1 と同様に処理される。

int up_no_scroll(int y)


カーソルを y 行下に移動する。
最下行より下を指定しても、スクロールしない。
y = 0 は、y = 1 と同様に処理される。

int down_no_scroll(int y)


カーソルを x 桁右へ移動する。右端でとまる。
x = 0 は、x = 1 と同様に処理される。

int right(int x)


カーソルを x 桁左へ移動する。左端でとまる。
x = 0 は、x = 1 と同様に処理される。

int left(int x)


カーソル位置から右下までを消去。カーソル位置はそのままで、移動しない。

int clr_to_right_bottom(void)


座標(x, y) にカーソルを移動し、clr_to_right_bottom を実行する。

int xy_clr_to_right_bottom(int x, int y)


カーソル位置から左上までを消去。カーソル位置はそのままで、移動しない。

int clr_to_left_top(void)


カーソルを 1 行下に移動。最終行にあるときは 1 行スクロールアップする。

int one_down(void)


カーソルを 1 行下の左端に移動する。カーソルが最下行にあるときは、
スクロールアップする。
	
int one_down_left_end(void)


カーソルを 1 行上に移動する。
カーソルが先頭行にあるときは 1 行スクロールダウンする。
これを利用して逆スクロールができる。

int one_up(void)


カーソルを y 行上に移動する(y 回 one_up を実行する)。

int up(int y)


カーソルを y 行下に移動する(y 回 one_down を実行する)。

int down(int y)


カーソルを相対座標(x, y) へ移動する。

int rel_xy(int x, int y)


カーソルを相対桁数 x へ移動する。

int rel_x(int x)


拡張 printf 関数群
c が付く関数は、テキスト文字表示色を指定できる。
rc が付く関数は、テキスト表示背景色を指定できる。
brc が付く関数は、テキスト表示点滅背景色を指定できる。
xy が付く関数は、テキスト文字表示の開始座標を指定できる。(x >= 1, y >= 1)

int rel_xy_printf(int x, int y, char *format, ...)
int rel_xyc_printf(int x, int y, int c, char *format, ...)
int rel_xyrc_printf(int x, int y, int c, char *format, ...)
int rel_xybc_printf(int x, int y, int c, char *format, ...)
int rel_xybrc_printf(int x, int y, int c, char *format, ...)
int rel_xy_fprintf(int x, int y, FILE *fp, char *format, ...)
int rel_xyc_fprintf(int x, int y, int c, FILE *fp, char *format, ...)
int rel_xyrc_fprintf(int x, int y, int c, FILE *fp, char *format, ...)
int rel_xybc_fprintf(int x, int y, int c, FILE *fp, char *format, ...)
int rel_xybrc_fprintf(int x, int y, int c, FILE *fp, char *format, ...)


拡張 puts 関数

テキスト文字表示の開始座標を指定できる。(x >= 1, y >= 1)
int xy_puts(int x, int y, char *str)

カーソル非表示、表示設定関数。[MS-DOS 上で有効]

int cursor_off(void)
int cursor_on(void)


ファンクションキー非表示、表示設定関数[MS-DOS 上で有効]

int fk_off(void)
int fk_on(void)


漢字表示モードから、セミグラフィックキャラクタ表示モードへ移行する
[MS-DOS 上で有効]

int graph_char_on(void)


セミグラフィックキャラクタ表示モードから、漢字表示モードへ移行する
[MS-DOS 上で有効]

int graph_char_off(void)


行間なし 25 行モードから、行間空き 20 行モードへ移行する[MS-DOS 上で有効]

int spacing_on(void)


行間空き 20 行モードから、行間なし 25 行モードへ移行する[MS-DOS 上で有効]

int spacing_off(void)


[End of file]