4Ru -- For Rencon Utility --

2006-05-03
Kenzi NOIKE
E-mail: knoike@gmail.com

CrestMuse PEDB (DeviationInstanceXML) に対応している 4Ru は,ここでは配布しておりません.
必要な方は,メールにてご相談ください.(2013-04-03 追記)

目次

4Ru 最近の更新情報 (What is new ?)

4Ru とは何か

4Ru は, を統合的に扱うユーティリティです.
Windows, Mac OS X, Linux など多様な環境で動作します.
現在,実装されている主要機能は,次のとおりです. 詳細な機能一覧はこちらです.

使用例

先に,主要機能の使用例を示しておきます.

* ピアノロール表示

4Ru 表示サンプル クリックすると拡大表示します.
図1 note 形式ファイルのピアノロール表示例



*SMF への変換
図1に示したnote 形式ファイル を SMF に変換した結果.→ ♪これ

使い方

4Ru 実行ファイルを得る

4Ru を使うためには,ソースファイルアーカイブをダウンロードし, そこから実行ファイルを得る必要があります.
ソースファイルアーカイブは, ここ☆ からダウンロードできます.
ファイル名に日時を含めていますから,それを見て,新しい目のアーカイブをダウンロードしてください.
基本的に新しいほうが質がよくなっていますが,ときには,少し古いほうが安定して動作する場合があります.
実行ファイルを得る方法は, ここ★ に書いてありますが, それを行う前に,あなたの PC に,次のライブラリ がインストールされていることを確認してください.
Windows 環境の方は, Cygwin をフルインストールしていれば, これらのライブラリはインストールされています.
Mac OS X 環境の方は, OS 10.3 以降であれば,フルインストールすることで, これらのライブラリがインストールされるようです.
OS 10.2 以前であれば, Development Kits (Developer Tools) をインストールしていれば, これらのライブラリはインストールされています.
Linux 環境の方は, ひょっとしたらデフォルトの状態でインストールされているかもしれません.
もしインストールされていない場合は, それぞれのディストリビューションで用意されているライブラリパッケージをインストールするか,
参考サイトを挙げておきますので,そこを参照してインストールしてください.

参考サイト

4Ru の起動方法

4Ru は,シェルから起動するコマンドラインツールです.

Windowsでは,Cygwin Bash Shell から,
Mac OS Xでは「アプリケーション」の「ユーティリティ」の「Terminal」から,
Linuxでは,任意のシェルから
プロンプトに対して,

Prompt>4ru

と入力することで起動します.

ピアノロール表示とそのキー操作

4Ru は,現在, note 形式ファイルと MusicXML (MusicXML(4R))ファイル のピアノロール表示が可能です.
ピアノロール表示を行うためには, 4Ru 起動時に, 表示するファイルのファイル名と, 起動時オプション-view をつけます.

[起動例]

Prompt>4ru 10little_TD_devi.note -view


4Ru 表示サンプル クリックすると拡大表示します.
図2 -viewオプションによるピアノロール表示実行例



ファイル中の音イベントは,五線上にピアノロール表示されます.
その下に,音イベントの打鍵時ベロシティがパルス状にグラフ表示されます.(ヴェロシティグラフと呼ぶ)
それぞれの音イベントの開始点付近にある数値は,その音イベントの打鍵時ベロシティ値です.
五線上の音イベントを マウスでクリックするとその音イベントの note 形式表現が表示されます
4Ru を起動したシェル(Terminal) にも表示されますので, 他のアプリケーションへのカット & ペーストが可能です.

イベント情報表示サンプル クリックすると拡大表示します.
図3 マウスクリックによる音イベントの note 形式表現表示例


ヴェロシティグラフの下には,テンポ変化が緑色の階段グラフで表示されます.(テンポグラフと呼ぶ)
上にいくほど速い速度,下にいくほど遅い速度であることを表しています.
note 形式ファイルBPMBEATTIME による演奏速度変化は, ここにグラフ表示されます.

テンポグラフの下には,ダンパーペダル操作が桃色の階段グラフで表示されます.(ダンパーペダルグラフと呼ぶ)
上にいくほどペダルを上げている状態(開放状態), 下にいくほどペダルを踏んでいる状態(踏込状態)であることを表しています.


このピアノロール表示中には,次のキー操作が可能です.

表1 ピアノロール表示時キー操作
キー機能
[ q ] 4ru 終了
[ s ] 正規化楽譜情報表示 / 実演奏情報表示 切り替え (トグル)
[ d ] Deviation 情報 表示 / 非表示 切り替え (トグル)
[ v ] Velocity 数値 表示 / 非表示 切り替え (トグル)
[ m ] SMF 出力
[ p ] 演奏 (Linux 版は未実装)
[<-] 1 イベント(1 和音) 戻る
[->] 1 イベント(1 和音) 進む
[Ctrl]+[<-] 1 小節戻る
[Ctrl]+[->] 1 小節進む
[Shift]+[<-] 曲の先頭へジャンプ
[Shift]+[->] 曲の末尾へジャンプ
[ , ] 時間軸方向の縮尺を縮める
[ . ] 時間軸方向の縮尺を拡げる
[F1] このキー操作ヘルプを表示

Windows 版,Linux 版では,これらのキー操作が マウスの右クリックメニューから実行できます.
Mac OS X 版では,なぜか右クリックメニューが表示されません. ただいま原因を調査中です.

s, d, v キーによって切り替わる表示モードの現在の状態は, 4Ruウィンドウ内左上に表示されています.

m キーによって生成される SMF と, p キーによる演奏は,表示モードにしたがった演奏となります.
つまり,正規化楽譜情報表示中に演奏を行うと,表情のない機械的な演奏 が行われます.
これを利用して Deviation 情報の演奏への影響を耳で確認できます.


演奏

4Ru は,現在, note 形式ファイルと MusicXML (MusicXML(4R))ファイル の演奏が可能です.
ピアノロール表示中にも演奏は可能ですが,より安定した演奏を行うためには,
4Ru 起動時に, 起動時オプション-view使わずに, -playを使い, 演奏するファイルのファイル名とともに 4Ruに与えます.
すると,使用可能な MIDI 出力デバイスが一覧表示されますので, 選択してください.演奏が始まります.

[起動例]

Prompt>4ru 10little_TD_devi.note -play


4Ru 演奏サンプル クリックすると拡大表示します.
図4 -playオプションによる演奏実行例


演奏中に使用可能なキー操作は特にはありませんが, [Ctrl]+[c]で, 演奏を中断することができます.

演奏のオプションとして,次の起動時オプションがあります.
表2 演奏オプション
起動時オプション機能引数適用可能ファイル
-gm演奏開始時に "GM System ON" を出力するなしすべての形式
-gs演奏開始時に "GS Reset" を出力する (Roland 音源向き)なしすべての形式
-xg演奏開始時に "XG System ON" を出力する (YAMAHA 音源向き)なしすべて形式
-velヴェロシティ値の指定0 - 127すべての形式
-outport出力 MIDI デバイスの指定 -2(一覧から選択), -1(コントロールパネルの設定を利用),0 以上(デバイス番号)すべての形式
-outid演奏する旋律の指定 文字列(note 形式なら旋律識別子)note 形式
-on_diffon_diff 項の影響度の指定小数値note 形式
-len_difflen_diff 項の影響度の指定小数値note 形式
-ig_beattimeBEATTIME 記述の無効化なしnote 形式
-ig_bpmBPM 記述の無効化なしnote 形式
-mechanical正規化楽譜情報だけでの演奏を指定 (-on_diff 0 -len_diff 0 -ig_beattime -ig_bpm と等価) なしnote 形式
-smfdivi演奏時の四分音符あたりの時間分解能の指定正の数すべての形式


たとえば,

Prompt>4ru 10little_TD_devi.note -play -gm -outport -1 -ig_beattime

とすると,
MIDI 出力デバイスとして,コントロールパネルでの設定値を使用し(-outport -1),
演奏開始時に"GM System ON" を出力し(-gm),
10little_TD_devi.noteファイル中の BEATTIME記述を無視し,テンポ一定だが,Deviation 項は反映される演奏
を行います.

違いを聴いてみてください.

Prompt>4ru 10little_TD_devi.note -play -gm -outport -1 -ig_beattime の場合 <bgsound src="10little_TD_devi.note_opt.mid" loop="0" autostart="false">

Prompt>4ru 10little_TD_devi.note -play の場合 <bgsound src="10little_TD_devi.note.mid" loop="0" autostart="false">

ファイル形式変換

現在,4Ru は,図3にも示したとおり, 次のファイル形式変換が可能です.
可能な変換は増えていく予定です. 4Ru によるファイル形式変換 クリックすると拡大表示します.
図3 4Ruよるファイル形式変換


ここでの MusicXML とは, Recordare MusicXML のことを指しています.
MusicXML は,"一般的な西洋音楽楽譜の記述"を目的とした XML の記述仕様であり, おおざっぱに言うと,"五線譜を書くための XML" です.
Recordare LLC http://www.recordare.com/

ARFFとは, データマイニングツール Weka の入力ファイル形式です.
Weka (Mining Software in Java) http://www.cs.waikato.ac.nz/~ml/weka/

ファイル形式変換を行うためには, 4Ru 起動時に, 変換元ファイルのファイル名と, 変換先ファイル形式に対応する起動時オプションをつけます.
変換先ファイル形式と対応する起動時オプションは次に示す表3のとおりです.

表3 ファイル形式変換オプション
変換先ファイル形式 起動時オプション 変換元ファイル形式
SMF -smf note 形式, MusicXML (MusicXML(4R))
note 形式 (TIMESCALE BEAT) -notebeat MusicXML (MusicXML(4R))
MusicXML(4R) -4R (-4r でも可) MusicXML
ARFF -arff note 形式, MusicXML (MusicXML(4R))


たとえば,

Prompt>4ru 25wakare_G.xml -4r

とすると, XML 形式25wakare_G.xmlMusicXML(4R)形式に変換され, 4R_25wakare_G.xmlというファイル名で出力されます.

なお,-smf による SMF への変換時には 表2に示した演奏時のオプションが利用可能で,変換結果に反映されます.

おわりに

動作報告,バグ報告,ご要望などをいただけましたら幸いです.
連絡先は,

メール noike@kxa.biglobe.ne.jp
掲示板 http://noike.info/~kenzi/cgi-bin/kansou/imgboard.cgi

です.よろしくお願いします.

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