「MuseScore 4 is OUT NOW!」
https://musescore.org/en/4.0
「MuseScore 3 features not implemented in MuseScore 4」
https://musescore.org/en/node/334701
MuseScore の Ver. 4.0 が正式にリリースされていますが,かなり不完全な状態でリリースされています.
redesign,reimplementするつもりだったらしい事柄のうち,かなりの数が未完のままです.
1年遅れでのリリースで,この有様です.
未実装項目があまりにも多いのと,現在実装済みの事柄についても仕様を変えるようなことを言っているので,私は当面は Ver. 4 系を使わないと思います.
Ver. 3系からの最も大きな変化は VST3 の VSTi/VST のサポートですが,現状だと不完全のようです.
また,再生エンジンを新規実装した都合なのかなんなのか,SoundFont のサポート状況がかなり弱くなっています.
というか,かなり不完全です.
そもそも,設計段階から .sfz 形式の SoundFont は扱わないことになっています.
(.sfz 形式を扱える VSTi で鳴らしなさい,とのことです.)
.sf2, .sf3 形式の SoundFont についても,彼らが想定している使い方以外の使い方は基本的にできないと思ったほうがよさそうです.
自由に音色マッピングができません.
なんとなくですが,彼らは SoundFont というものを勘違いしているような気がします.
あるいは,仕様を理解できていないか,実装力が低いのかもしれません.
新規実装された再生エンジンですが,どうも不具合があるように思います.
試しに MuseScore Ver. 3系に添付されている Reunion.mscz を鳴らしてみたところ,1オクターブ以上音高の高い,甲高い音で鳴りました.
また,半音違う音高で鳴っているところがところどころにあるように聴こえるのですが,もしかしたら,調号や臨時記号の処理に不具合があるのかもしれません.
また,MIDI デバイスに出力されるデータは,すべての Note On Velocity が 1 で出力されています.異様に小さい値です.
ということで,私は当面は Ver. 4系の MuseScore は使いません.
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2021年4月13日
MuseScore Ver. 4 の開発状況や,リリースプランなどがアナウンスされています.
https://noike.info/wp/knoike/2021/04/13/84153/