「Release of MuseScore 4.2 and new guitar sounds!」
https://musescore.org/en/4.2
「Engraving improvements in MuseScore 4.2」
https://musescore.org/en/node/356876
「Release MuseScore 4.2 Release」
https://github.com/musescore/MuseScore/releases/tag/v4.2.0
「Release notes for MuseScore 4.x」
https://musescore.org/en/node/332614
2023年12月18日に,MuseScore 4.2 がリリースされていました.
リリースノートをざっと眺めた印象では,楽譜作成ソフトウェアとしてまだまだ Ver. 3 の機能や使い勝手に追いついていないと思う… .
最近は MuseScore の動向をあまり追いかけていないので詳しいことはわからないのですが,リリースノートによると,MuseSampler 用の Muse Sounds collection として「Muse Guitars, Vol. 1」が追加されてギターの音がよくなったことが目玉機能のようです.
Muse Sounds collection をインストールするには Muse Hub のインストールが必須なのですが,私は Muse Hub を嫌っているので(なにか挙動があやしいような気がしているので),「Muse Guitars, Vol. 1」ほか Muse Sounds collection をインストールする予定はいまのところありません.
個人的に感じた大きな変更は,
「
A note for Linux users
On Linux only, Muse Hub has been renamed Muse Sounds Manager to better describe its purpose and capabilities on that platform. Muse Sounds Manager is now available as an RPM package in addition to the DEB package. A recent update removed the need for a root daemon, so it now prompts for root privileges only when required to install packages to a system folder.
」
です.Linux 用の Muse Hub は Muse Sounds Manager に名前が変わって,システムフォルダに何かをインストールするとき以外はルート権限を要求しなくなったようです.
いままでの Muse Hub は root 権限で常駐したままになる root daemon として実現されていたので,かなり批判されていました.
そりゃそうだ,あやしい,危ない.
こういうことがあるから,私は Windows 上で Muse Hub を使いたくないんだよなぁ.
Muse Sounds Manager の挙動をまだ確認していないのだけど,インストール時にだけ起動すればいいツールになっているのかなぁ?
それとも,例によって Muse Sounds collection が不正利用されないように常駐しているのかなぁ?
あとで動かしてみようかなぁ,どうしよう.
そのうち,フォーラムや Zendesk にユーザーから何か情報が上がってくるかなぁ?
というか,全プラットフォームで同じように Muse Sounds Manager に変えればいいのに.
こういう感じで,行き当たりばったり感満載でのろのろ開発運営するのが,いまの MuseScore 開発運営陣なんだよな,買収前の人たちとは違って.
なんというか,ぐだぐだ.
非論理的とまでは言わないけれど,妥当とは思いづらい意思決定が結構ある.
そもそも,Hub 方式を導入した当初の目的は「サーバーの混雑解消」だったのだけど,Hub を導入しても結局は混雑が解消できていないのだから,やめてしまえばいいのに.
なんか,MuseSampler 用ライブラリを監視する以外の目的で常駐するソフトを入れさせたい思惑がありそうで,イヤなんだよなぁ.
リリースノートをつらつら眺めて個人的に目に止まったことを挙げていきます.
「Playback」のところ.
「Ability to choose specific sounds within a SoundFont」.
ようやくかー.
いままでは,使える,というか意図どおりに鳴らせる SoundFont の形式にかなり強い制約があったのだけど,ようやく解消されたのかな?
それとも,制約はそのままで,単に音色を選べるようになっただけなのかな?
いまの開発運営陣は,プログラミングに関するスキルが,なんかビミョーでなぁ.
「Import/export」のところ.
「Support for MEI (Music Encoding Initiative) format (thanks to community contributors Laurent Pugin and Klaus Rettinghaus).」
MEI のコミュニティの方々の努力の賜物ですね.
あと,
「Various MusicXML fixes and improvements」
も,地味にうれしい.
「Cloud/publish」のところ.
「Ability to open scores from MuseScore.com directly in MuseScore (no need to manually download and save the file)」
musescore.com サイト上にある .msczファイルをダウンロードすることなく直に開けるらしい.
ほほー.
「
Please note that scores created or saved in MuseScore 4.2 cannot be opened in previous versions of MuseScore, including MuseScore 4 and 4.1. Please use File > Export > MusicXML if you need to share a score with somebody who is not able to upgrade to 4.2.
」
4.2で作った .mscz ファイルは 4.1で開けないってさー.
開きたいときは MusicXML 経由でインポートしろってさー.
予告されてはいたけれど,ホントに互換性をなくしたのか.
このブログには書いてなかったけれど,こんな感じ↓.
「User shouldn’t be able to open 4.2 scores (and greater) in a previous version of 4 (4.1 or greater) · Issue #18083 · musescore/MuseScore」
https://github.com/musescore/MuseScore/issues/18083
自分のブログには書いてなかったけれど,musescore.org の日本語フォーラムに書いていた.
「今後,マイナーバージョンが異なる Ver. 4 の .mscz ファイル間で互換性がなくなる可能性があります.」
https://musescore.org/ja/node/355600
私の感覚だと,メジャーバージョンが同じ間は開けるべきだと思うけどなぁ.
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